2017/10/18
ケアマネが仕事に対してストレスを感じる原因のひとつに「給料の安さ」があります。ケアマネの仕事は多岐にわたりその役割も重要なものですが、それに対しての給料の低さが働く人々の不満を増幅させる一因になっているようです。難関資格であるケアマネですが、なぜそのような事態になっているのでしょうか。以下にケアマネの給料が安い理由をご紹介していきます。
介護職の給料というのは介護報酬から算出されます。ケアマネの場合はケアプランの作成をすることで報酬が発生する仕組みになっています。担当する利用者の介護度にもよりますが1件11,000円~15,000円ほどです。ですので、給料を多く得たい場合はその分だけ多くのケアプランを作成する必要があるということです。ですが、担当できる利用者の数には限度があり、現在は35人を超えてはいけないというルールがあります。1件あたりの報酬額についても改正は都度されていますが、大きな改善は見られません。
つまり、現状ではケアマネの給料には限界があるという事です。
以前よりもケアマネの資格取得を目指す人は増加傾向にあります。当然それに伴って資格取得者も増加していきます。その結果として、ケアマネに就くための倍率は高くなります。
その中で、運営が順調な事業所ではケアマネの有資格者を正社員ではなくアルバイトなどで雇う場合があります。その場合賞与や手当も無く、歩合制のような形でケアプランの作成数によって給料を支払うケースが多く、正社員ではないので出勤日数が限られた中で業務を行う事となり、結果的に希望するほどの給料を貰えないという事になります。
今の介護業界そのものに、構造的な問題があるとも言われています。加速度的に進行していく高齢化社会に対して、国による一刻も早い対策が求められますが、今現在その問題に対して面と向かって取り組んでいるのは国ではなく企業や現場で働く介護職員です。利益を出す事が目的の企業としては、第一に経営の事を考えなくてはいけません。その為、業界内での競争が生まれるのは当然の事です。ですので、企業の規模や経営状態の違いから事業所によって給料や待遇の差が出てきてしまいます。プラスの方向に働けば良いのですが、慢性的な人材不足などといった問題が多くなかなか難しい状況と言えるでしょう。
その為、現状を悲観的に見る介護職員が増えるのは仕方がない事ですが、需要が高くこれからも増え続ける成長産業として見れば将来性が高いと言えます。そこで、繰り返しにはなりますが、今よりもさらに積極的な国の支援が必須と言えるでしょう。
ケアマネは介護と高齢者を繋ぐ重要な役割を持った責任ある仕事ですが、その内容に対して給料が安いという不満を感じながら働いている人が多くいます。なぜケアマネの給料は安いのでしょうか。そこには介護職の給料に関する仕組みや資格取得者の増加、介護業界の構造的な問題といった様々な要因が考えられます。
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